「正食と人体」第三章 一倉定著 

塩こそは生命のもとぞ その昔 生命海から生まれたり

人々は塩のことをよく知らない

人間は動かなければ生きられず
      その原動力は塩なりと知れ
今回から、本論とは別に、
季節に合わせた話題を随時掲載します。
1回目は春先に多発する花粉症とアトピー性皮膚炎についててす。ご活用下さい。
    一倉経営研究所所長 一倉 定
■塩は筋肉を締める
 寿司屋で職人が貝のむき身を作るところを見ていると、むいたままではベタツと板台に張りついているが、
これを塩でもむと、キュッと締まり、コリコリした歯ぎわりとなる。
 これは、塩の持っている物を締めつける≠ニいう特性のためである。
 鯖を塩で締める。ナマコを塩で締め過ぎると、コチコチになってしまう。
 吐き気をもよおしても、なかなか吐けないときには塩水″を飲ませる。
すると胃壁が収縮してめでたく吐くことができる。
 便秘がちの人はやや濃い塩水をコップに一杯飲めば、たちまち通じがある。
 「塩とるな」ということで塩をとらないと、
腸の筋肉の動きが弱くなるために便を体外に押し出す力が弱くなって便秘を起こすのである。
塩をとって、腸の筋肉の力を強くすれば便通があるのだ。
 頑固な便秘は、塩とともに繊維質≠とればよい。
最も効果があるのは玄米≠ニ塩″である。
どんな頑固な便秘でもたちまち治る。

 これは、塩の力と玄米の繊維質との共同作用によって大きな効果を発揮するためだ。
 塩ーつまりナトリウムは「筋肉を締める」という機能を持っているのだ。
 心臓は心筋が動かす。心筋は塩で動く。

呼吸は呼吸筋の働きであり、食べ物を食べることができるのは岨しゃく筋、消化器を動かす、
手足を動かす、声を出す……。
その他、体中のすべての筋肉は塩で動く。
 動物は、塩がなければ生きられない。
その塩を「控えめ」にせよという、それ程の誤りはないではないか。
 塩が不足すると、たちまち「力が抜けてしまう」という脱力感が生まれる。
減塩すると、誰でも味わうのがこの脱力感である。
 スタミナが目に見えて衰える。疲れやすくなる。集中力がなくなる。
すべて、塩不足による全身の筋肉の衰えのためである。
血圧は下がり、毛細管に必要な血液を送ることができなくなるので、これを筋肉の量で補う。
これが心臓肥大である。心臓肥大というのは、このように人体の健康を守るためのものである。
 だから、心臓肥大は善≠ネのである。 これが東洋医学の病善説≠ナある。
 もしも、心臓肥大が起こらなかったなら、全身の血行不良のために死んでしまうからである。
 病気は、それがどんな忌まわしいものであっても、それは人体−生命を守るためのものなのである。
 だから、病気の真の原因≠突き止めてこれを正す。これが東洋医学の精神≠ナある。
 いま、日本人に心臓肥大が多いのは、その真因は「塩」不足なのだから、
塩をとれば心臓肥大は激減してしまうのである。
■心臓弁膜症
 S社長は、心臓弁膜症であった。入院するほどではないので、通院していた。
医師からは、塩分をとらないように厳重な指導があった。
忠実にこれを守っているうちに心臓肥大になってしまった。
常人の二倍にも大きくなり、駅の階段を上るのさえ、休み休みでやっとこさであった。
 筆者の合宿ゼミに参加されたのは、右のような時だった。もう一歩で寝込むところである。
 筆者は、弁膜症の原因をよ説明申し上げて、塩分十分こそ決め手だと説得をした。
 S社長は理解され、合宿中は共に食事をしながらの正食″u座だった。
一週間のゼミが終わった時には、かなり元気になられていた。
 半年後の合宿ゼミの時には、すっかり元気になっておられた。
心臓肥大など、とっくに治っていた。 
合宿中S社長と共にゴルフをしたが、かなりのアップダウンのあるコースを平気でプレーして何ともないという。
一ラウンド半でも平気だということを知って、筆者は嬉しかった。
 筆者がS社長に勧めた食箋は
 「動物質と果物と甘いものと生野菜と水を 控え、玄米とゴマ塩十分、ミソ汁の濃いものを一日二杯以上、
薬は絶対に不可」と、たったそれだけだった。
 医師にかかりながらの食養だったが、診てもらう度に、医師は頸をかしげて「不思議だ」というだけだったという。

 R観光の0氏は心猿病で、坂を上るにも息が切れて困るという。
病名は聞かなかったが、そんなものは不要、玄米とゴマ塩とミソ汁をとることを勧めた。
一か月後にお目にかかったら、スッカリよくなってしまったという。
 「これで添乗員の激務が務まります」と大喜びであった。
 筆者は、「玄米を一日一食だけは守って下さい。それに塩分。あとは適当に」と申し上げて終わりである。
 玄米食療法、などといって、やたらと難しいことをやるのは、
枕も上らぬ重病人だけで、それ以外の人にはあまり必要はない。
「必要もないのに、難しくいうのは、かえって正食の真の姿を誤解されるおそれがある」というのが、
私の考えだからである。
 心臓病には塩を控えて心臓の負担を軽くする。ということだろうが、そうは問屋が卸さないのである。
 心臓の負担を軽くできたとすると、心臓から送り出す血液量が少なくなる。
全身に必要な血液が不足して全身が衰弱してしまう。
 人体というものは、すべての器官がそれぞれ重要な役割を担っている。
どの器官が悪くなっても、それは必ず全身の器官に何らかの影響を及ぼす。
そのような場合に、人体は自然治癒力を動員して代替したり補充したり非常処置をとったりする。
そのために必要なものは血液と塩というエネルギーである。
そのエネルギーが不足したのでは自然治癒力といえどもお手上げの状態に追いこまれてしまう。
心臓だけをいたわり、負担を軽くすることはできないのだ。
 その証拠に、低血圧になると心臓肥大が起こる。
心筋の力が弱いのを、筋肉の量を増やして補うためである。
何がどうなっていようと、全身の健康を保つエネルギーである血液の量を減らすわけにはいかないのである。
もしも、これが不可能ならば死んでしまうのである。
 だから心臓だけを切り離して「塩分を控える」ということはできないのだ。
 これが切り離すことができない全体≠ニいうことである。
 古来より万能薬″を求めて研究されてきた西洋医学は、
ついに万能薬をあきらめて部分≠ノ走ってしまった。それが決定的な誤りだったのである。
 その誤りは、薬によって病気を治そう≠ニしたところにある。
 神は、すべての生物に自然治癒力″という素晴らしい能力を与えて下さった。
 これは、ギリシャの医聖ヒポクラテスが神に代わって代弁しているではないか。
 人類は、この神のご意志をよく認識し、
その傲慢さを捨てて謙虚に忠実に神のご意志に従うことのみによって初めて病苦から救われて、
健康を手にすることができるのである。
■腎臓炎
 腎臓炎になると、「塩を控えなさい。そして西瓜を食べなさい」という。
これは肉食人種のことである。
肉食人種の腎臓病は肉の食べ過ぎである。
肉は筋肉を動かすので、ナトリウムを多く含んでいる。
そのために「塩をとるな」ということになり、中和食として「西瓜を食べよ」というのである。
 
日本人は穀菜食人種で、腎臓病の多くは果物と甘いものの食べ過ぎである。
だから、塩分を十分にとらなければいけないのに、
食物の違いによって体質の違う肉食人種の療法をマネて塩とるな″というので、
塩不足の体になってしまう。これがかえって病気を悪化させムクミ≠フ原因にもなっているのである。
 腎臓の大切な役割の一つは排尿≠ナある。
 その仕組みは第一回で述べたが、参照の労を省くために再度触れることとする。
腎臓には糸球筋という管状の筋肉が球のようにまとめられてあり、
この側面に小さな穴がたくさん空いていて、このアナ天から水分、
つまり尿を出し、輸尿管を通って膀胱に運ばれる。
 塩分が少なくなると、糸球筋がふやけて筋の側面にある小穴がふさがって水を通さなくなってしまう。
こうして排尿が不能になれば、一大事である。
そこに、自然治癒力が働いて、血管壁から水分を体内の最も安全に貯められるところに出す。
これがムクミ≠ナある。
 血管壁は水分だけでなく、老廃物、毒物、血液さえも必要に応じて血管外に出すのである。
ジンマシンがその一例。〈千島理論、アレキンス・カレル)
 ムクミ″の原因は、このように塩分不足なのだから、
塩をとって血中塩分濃度を0.85%にすれば、糸球筋は締まって側面の穴が空き、排尿が可能になるのである。
 しばらく前までは、塩の結晶が吹き出ているような梅干しがあったので、
これを二〜三個、一〜二回食べさせればよかったのだが、
いまはこんな素晴らしい梅干など、なかなか見掛けなくなってしまった。
そして、減塩梅干しなどという、とんでもないものが幅を利かすようになってしまったのである。
全国一の梅の産地である和歌山県の南部(ミナベ)の人たちは、減塩梅干しを作っているが、
自分達は絶対に食べない。
低肺症
 若い時に肺結核で片肺を切り取ってしまった人が、十五年とか二十年たって体力が衰えてくると、
呼吸筋の力が弱まって呼吸困難を起こす病気 − というよりは症状である。
 この原因は、いうまでもなく塩不足≠ナある。塩分をとらせればよい。
入院など不要。卵醤でオーケー。三〜四日は卵醤で体力と筋力が同時に強くなる。
あとは塩分の強い食物をとり、
塩分を薄める食物 − 果物、甘いもの、生野菜などをとらず、水分を極力少なくするだけで治ってしまう。
こういう食事をしている限り再発の危険はない。塩不足で筋肉が弱っただけだからである。
おもらし、ボケ、寝たきり、アルツハイマーは、
   塩分の薄い血液が原因の一連の病気である  一倉仮説

  この四つの病気(というより症状だが)は日本人に最も多く、しかも年々増えている。
 この病気は、最も厄介な病気の一つで、
本人はもとより、家族を巻き添えにするという点では、悲惨でさえある。
看病する人は、文字通り二十四時間をこのために奪われて、自らの人生を犠牲にしている。
患者一人に対して二人(一人は医療関係者)の人手を要する。
病人とともに二人が人生を失ってしまうという点では、まさに社会問題でもある。
 これらの病気は、いうまでもなく塩とるな″のキャンペーンのための塩不足症でしかないのである。
老人は、生命力が衰えているので、
若い人より多くの塩分を必要とするのに、逆に「塩分控えめ」というまったく反対の指導をしているのである。
 もしも、八十歳以上でピンピンしている老人の日常の食事を調べてみれば(これが実地検証)
 ビックリする程塩分をとっていることが分かる。
 筆を本筋に戻そう。
 
先ず、おもらしである。膀胱や肛門は、その出口は括約筋でシツカリと締められていて、
便が休外に出るのを防いでいる。
血中塩分が不足すると、これらの括約筋が緩み、
小便が溜ってくると、その重みで括約筋が伸びておもらしということになる。
大便は腸の嬬動で便が直腸に送られるが、この力に負けて肛門の括約筋が緩んで大便が外に押し出されるのである。
その実証は次の通り。
 T社長のご尊父の白内障を治してさしあげた時に、
いままでおもらしで、いつも肛門の周りが汚れていたのが、きれいに治ってしまった。
どちらも塩不足が原因だからである。
  この段階を過ぎると、全身の筋肉がさらに緩んでくる。さあ、大変である。
生命の危険があるからだ。
 自然治癒力は生命を守ることに最善を尽くす。
人間(だけではないが)の筋肉で、瞬時といえども止めることができない筋肉が二つある。
呼吸筋と心臓の筋肉である(特に呼吸筋は塩分不足に弱い)。
この二つには何としても大量の血液を送ってやらなければならない。
 このような時には、必要部分に血液を集めるために、その部分の毛細管が膨れて、
平素の何倍もの血液を集める。
 この場合は心筋と呼吸筋である。そのために、他の部分に配分する血液が少なくなる。
それも、最も危険の少ない部位−−まず脚部からである。
 脚部の筋肉は血液不足のために脚の筋肉を動かすだけの塩分が不足して動かなくなる。
これが寝たきりである。
寝たきり老人を歩かせるということがいかに間違っているかお分わりになることと思う。
 そのために、動かしてはいけない≠ニいう自然治癒力の信号が、激痛≠ネのである。
 さらに血液の塩分濃度が薄くなると、
今度は脳に回す血液を減らして心臓と呼吸筋に送る。
脳は血液不足のために栄養失調となる。
それがボケ″である。これが高じて脳細胞の一部が死んでしまう。
これがアルツハイマーである。
死んだ細胞は、もう生き返らないのに、学者はなぜアルツハイマーの研究をするのだろうか。
筆者にはまったく分からないのである。
 寝たきり老人に塩分をとらせると、たちまち、きそれも極めて短期間で治ってしまう。
ことは、筆者はいくつもの実証を持っている。
本誌一月号でも二つの例を紹介してある。食塩風呂でも同様の効果がある。
 ボケとて同様に、これまた極めて短期間で治ってしまう。
興味深いのは、ボケ老人が治ってから聞いてみると、自分のボケ≠ノはまったく自覚症状がないことである。
■オーリングゲーム
 このゲームは、塩がどのくらい筋肉を強くするか、ということを、誰でも確かめることができるゲームである
(0リングというのは機械のシャフトに装着して油漏れを防ぐリング状のパッキンのことである)。
 右手でも左手でもいいから、親指と人さし指の指先をシソカリとつけてリングをつくる。
誰かに、両手の指でこのリングを開いてもらう。
いくら離されまいと頑張っても、まずは開かれてしまう。
 次には、空いている方の手のひらに塩(もちろん自然海塩)を盃に一杯分くらい載せて、
もう一度試してみる。今度は両指が離れないったとえ離れても前より格段に強い力が要る。
 卵昏を飲んで十分くらいたってやってみると、まずは離れない。
本当に不思議なくらい力が出ることを体験できるのである。
握力計や背筋力計で試してみるのもよい。
 塩こそ力の源泉であることの検証がこれである。
これは、単に筋肉の力が強くなっただけでなく、塩をとれば全身に活力がみなぎるのである。
また危篤の重病人にリンゲル液を注射するのは、生命力を強めるためである。
 右のことを理解したら、あとは応用問題である。

 病臥中の患者には、熱病を除いて(理由は後述)水代わりに薄い塩水を飲ませると良い。
番茶やほうじ茶に塩または醤油を入れた塩番茶、醤油番茶″なら、なお良い。
濃さは病人の好みに合わせて加減すれば良い。
 健康な人でも塩水、醤油水を携行して、飲みたくなったら飲む。
冬は体が暖まり、夏は汗で体外に出た塩の補充ができる。
この場合に、お茶だとタンニンが析出するので色が黒っぼくなるが、害はない。
■スポーツと自然海塩
 いままでの記事で、もうお分かりのことと思うが、スポーツ人こそ最大の塩を必要とする人種である
(そして、それはそのまますべての人々にとっても当てはまることである)。
 「塩とるな」の指導で、日本のスポーツ人は体力がメッキリ落ちてしまっている。
 オリンピックでの日本選手の不振を見れば、世界一体力のない国になっていることが分かる。
特にソウル大会あたりからこれが顕著になり、バルセロナではさらに低下しているのだ。
 既に述べたように、塩不足による新陳代謝不良は、全身の栄養失調を起こしているからだ。
単にスポーツに直接必要な運動筋、心筋、呼吸筋だけ弱くなっているのではないのである。
 プロ野球の投手でも、かつては、鉄腕稲尾、下手投げの杉浦などは年間四十勝以上も挙げている。
特に昭和三十年代の初めごろ、巨人対西鉄の日本シリーズで、三連敗した西鉄が、
稲尾の四連投によって逆転優勝した強敷な体力など、いまのプロの投手にはまったく望めない。
 かつては、投手は中三日≠フ休養で良かったのに、いまは中四日″でも足りずに中五日″ではないか。
百球肩=Aガラスの肩≠ネどといわれて、
肘や肩の故障が多く年間十勝以上の投手は少ないという情けなさは、選手の責任ではない。
 さまぎまなスポーツでアキレス腱を痛め、肉離れだ、屑が痛い、背痛だ腰痛だ、
とまるで老人部落のような有りさまだ。
大体スポーツ人で風邪をひいた、鼻血が出た、なんていうのは、どう考えてもおかしい。
そんなことは本当の健康体では起こらないことなのである。
最大の原因は塩不足、さらに自然カルシウム不足。
そのために、全身の栄養失調を起こしているからだ。
スポーツ選手という名声が泣くではないか。
 スポーツ選手の食事は、食養の基本原理である「石塚桜沢理論」の解説後にしたいが、
とりあえずは筆者が述べた幾つかの食養法から、その共通点を見つけ出していただきたいのである。
●こむらがえり″と、あごが上がる″
  「こむらがえりを防ぐには、
いきなり運動しないで、先ず準備運動をして筋肉をほぐしてから行いなさい」といわれている。
 準備運動は、やらないよりはいいが、それだけでは防げるとは限らない。
駅伝競争の選手が時にこむらがえり≠起こすが、それは気温が低い時に起こる。
選手は十分に準備運動をして走ったにもかかわらずである。
 こむらがえり″の原因は塩不足″である。
塩不足のために筋肉が弱っているのに、ムリヤリに走らされては、たまったものではない。
「これ以上走ったら筋肉を痛めてしまいますよ」という信号である。
 夏のゴルフでのこむらがえりは、暑くて汗をかいて貴重な塩分を失ってしまったために
筋肉がへたってしまったためである。
こういう人は、スタート前に卵醤を一個飲んでおくと起こらない。これは応急的なものである。
平素から塩分を十分にとっておけば起こらないのである。
 長距離を走ってパテてくると、アゴが上がるのは、「これ以上走ってはいけない」という信号である。
アゴが上がると上体が起きて体重がカカトにかかってしまうので、走れなくなるからである。
 胸が苦しくなるのは、呼吸筋がパテて、十分に酸素を吸うことができなくなるためである。
呼吸筋のスタミナをつけるのは塩である。
■起立性調節障害
 小学生に多い。 立ちくらみ、と動惇、息切れ、頭痛、腹痛、数十の体調不良の症状がある。
学校で朝礼時に立っていられなくなる。
 原因は塩不足。濃いミソ汁、ゴマ塩、塩辛などで簡単に治る。
果物、甘いものを控えればなお良い。
■その他
 ぎっくり腰、白内障になりやすい。
 三白眼、キツネ眼 目尻がつり上がっている)は目の下の筋肉の緩み。
塩分補充でオーケー。
 エアロビクスのトレーナーは、膝を痛めておられる方が多いが、これも塩分不足。
職業柄、ミソ汁、ゴマ塩その他塩分の多いものを十分にとって、果物と甘いもの、水を控えたら、
自分でもビックリするほど体調が良くなります。
ついでに生徒さんにも、初めに濃いミソ汁を勧められたらよい。
卵醤ならばさらによし、です。
 キャディーさんは歩くのが商売。塩分控えめで膝を痛めておられる方が多い。
卵醤を週一個、毎日漉いミソ汁にゴマ塩で痛みどころか疲れも感じなくなり、
おまけに球の行方もよく見届けることができる。
■花粉症、アトピー性皮膚炎の季節です。
花粉症、アトピー性皮膚炎の季節です。原因は極端な「塩分不足」。
卵醤だけで、いとも簡単に治ります。
小さなお子様は卵醤はムリなので、
足のウラに「海の精」をスリこめば治ります(正食と人体第四回に実例を紹介してあります)。
筆者は既に数百人を治しましたが、筆者に教わって治った人が、さらに治してあげた人を数えたら、
おそらくは軽く数千人になるでしょうが、それでも九牛の一毛。
 数十万人、いや数百万人の人が、悩んでおられるのです。
『致知』の読者の方が、筆者の記事でさらに多くの人達を治して差し上げ、
しかも再発しない食事を広めていただければ幸いです。
 というのは、この延長線上には、「正食の原理」があり、これを人達が広く理解し実行したときには、
この世から病気のほとんど大部分がなくなるのです。
むろん、これは夢物語ですが、実現の可能性のある大きく広い夢なのです。
  この世から病人がなくなる、という可能性を待った夢なのです。
どうしたらこの可能性を実現できるか、
『致知』の読者の皆様のお力にすがることができたら……というのが筆者の切なる願いなのです。
 前置きはこのくらいにして本題に入ります。

 治し方は、花粉症もアトピー性皮膚炎もまったく同じです。それどころではありません。
この延長線上には日本人、いや世界中の人達が悩んでいる病気や症状にも、かなりの効果が期待できるのです。
 外国人に効果があることは、桜沢如一の世界洩遊で証明済みです。
 花粉症・アトピー性皮膚炎という二つの病気(実は症状)は卵昔だけで治ります。
卵醤の作り方と用法は、『致知』の一九九二年十一月号の「正食と人体」第二回にありますので参照下さい。
 卵醤で症状が消えても、卵醤だけに長期間頼ることは、卵醤の力が強いので弊害が出るかもしれないので、
正食によって体自体を病気にならないようにするのが正しいのです。
 人間が病気になるのは、精神面は別にして食事だけなのです。
正しい食事をして健康で病気にならない体をつくれば、精神面にも良い影響があるのはいうまでもありません。
■食 箋
禁忌食 − すべて人体中の塩分を薄めるもの
・水(水、番茶を除く湯茶一切、アルコール類、ドリンク剤一切、コーヒー、
   コーラ、ジュース類) は極力少なくする。ノドが渇いた時には、番茶、ホウジ茶を少量とる。
   漢方では水分を水毒≠ニいって戒めている。
「水はとり過ぎても、体外に排出されるから心配ない」というのは誤り。
余分な水分を排出するまでは、血液が薄くなっていて、新陳代謝に支障をきたす。
 ハードスポーツをしている人に、聞いてごらんなさい。
試合中に水を飲んだら、瞬間的に脱力感を覚えるのです。

・果物中のクエン酸、果糖は、ともに酸性、塩のアルカリを中和してしまいます。ビタミンCも同じ。
・甘味品一切は多量の酸性の白砂糖(蕉糖)を含みます。
・酢はすべて強酸性。血液中の塩分を薄めてしまう。その証拠は、心臓の悪い人に聞いてごらんなさい。
「酢を飲むと、心臓がキューと痛む」といって絶対に飲みません。酢はアルカリ性ではありません。
アルカリ性というのは、検査法が誤っているのです。
・牛乳は人間の生理に合わず、乳糖は細胞がそのまま血液中に入って、アレルギー因子となります。
だから牛乳を飲んでいる人は風邪をひきやすく、なかなか治らないのです。

その他、化学調味料、化学塩、溶剤抽出食用油、カルシウム剤、ビタミン剤、強壮剤などは玉石混交で、
とらないほうが無難。漢方薬は害はありませんが、効くものと効かないものがあります。

主 食
  精白米(銀しゃり だけでは大欠陥食。酸性で、塩分を中和します。
長期とり続けると高血圧の原因となります。 
精白米をとるのなら、精白米は七割以下、残り三割は押麦(五分づき) 
アワ(ウルチアワとし、餅アワは不可) ヒエ、キビ等を、配合割合を変えながら用いる。
また、分づき米(五分づき、七分づき、胚芽米など) に雑穀を二〜三割混ぜたものはさらに良し。
 ソバ、良し。ウドン、パン、小麦粉 は全粒紛がよいのだが、我慢して一般市販で間に合わせる。 
右のものがいずれも嫌なら、玄米ポタージュ ー 玄米をフライパンで狐色になるまで煎って、十五倍の水を加え
トロ火でお粥とし、これを毎食コーヒーカップに一杯(塩味で極めておいしい)とれば、主食は鎖しゃりでオーケー。
 右の三種の主食のうち、いずれも嫌なら、健康になることは望めないと思わなければならないでしょう。
主食は、 よく噛むこと、一口三十回以上

ミソ汁
 八丁ミソが最上、次は赤ミソ、白ミソはやや劣る。
ミソ昧は濃くし、具は 何でもよい(ただし難病の場合は別)。
 一日に大きな汁椀で三〜四杯は必要。

 ゴマ塩
  黒ゴマが良いのだが、市販品は黒染ゴマばかりと思ったらよい。
黒染ゴマでも白ゴマよりはよいように感ずるから不思議。
白でも黒でもよいから、コ ーヒースプーンでゴマ8、自然海塩2の割合でゆっくり軽く、
丹念にスリつぶすほど良い。これを、主食にコーヒースプーンで山盛一杯以上かけて食べる。


 副 食
  何でもよいから、塩、醤油、ミソで濃いめに昧つけしたもの。
 どうしても 甘味が欲しい人は、黒砂糖とする。白砂糖なら、なるべく少量で我慢する。

 水
  なるべく三年番茶またはホウジ茶とする。
この中に、大型の梅干し一個、根しょうがのスリ下ろしを小梅くらい入れて、
醤油で好みの味付けをしたものを梅醤油番茶といい、非常に優れた保健飲料、毎朝一杯いかがですか。
病みつきになりますよ。

備考
◎この食事をとっていると、あまり肉を食べたくなくなるが、
これは塩分を肉からとっていたのを、食事から十分にとるようになったため、
肉から塩分 をとる必要がなくなったからです。
 肉という老廃物をタップリ含んだ劣質食をとらなくなるのだから、誠に結構なことです。
◎この食箋は正食ではなく、準正食です。難病の治療には、赦しい食箋を必要とする場合が多い。
とはいえ、準正 食は正食の原理の思想に基づいたものです。
この準正食で、治るか、治らぬまでも軽くなる病気や症状の一部を左に掲げました。

トラコーマ、結膜炎以外の眼病、風邪、原因不明の慢性頭痛、ケイレン、乗り物酔い、視力の衰え、
中耳炎、蓄膿症、扁桃腺炎、気管支炎、ゼンソク、胃弱、胃下垂、胃カタル、
肩コリ、五十丁屑、関節炎、(肘、膝、手首、足首、腰) 大腸カタル、便秘、下痢、咋、
冷え症、寒がり、ヒビ、赤切れ、朝寝坊、■不眠症、ウツ病、おもらし、寝たきり、ボケ、
高血圧、低血圧、ノイローゼ、心臓病一切、糖尿病、膠原病。

 登校拒否、暴力(学校、家庭、暴走族)、サラリーマン・シンドローム。
 その他、病名が分からなくとも、
「手足が冷えて手のひらがしめっている」という症状には必ず効果があります。
 この準正食で治らぬ病気でも、「純正正食」で治る可能性は大きいのです。