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「「食事を変えなければ大和民族は衰亡する」」 一倉定著

注意すべき食物

 個々の食物には、それぞれ個性があり、有毒ではないが、体内で毒物を発生したり、
特定の体調や病気に対しては避けたほうがよいものなどがある。
 現代栄養学では、これらのものに関する研究はあまりやっていないために、
多くの人が知らずにいる。
 正食指導者たちは、これらに対して、かなり警戒しなければならないことを知っている。
 なかには、いままでの定説と正反対のものもあるが、
それらのことは、すべて実験を行って確かめたり、
体験者を何人も聞き歩いて確かめるということをしているので、ご安心ください。
 食物は、農薬や添加物という有害なものがなくとも、
食物それ自体の持っている特性自体が、人体に様々な影響を与えるものだということを知るべきである。
 精白米、精白小麦粉
 植物の種子は、その種族の生命を次代に伝えるものである。
そのために、生存に必要な成分はすべて含んでいる。
つまり完全食≠ナある。
それを、そのまま食べるのが正しいのであるが、
糠やフスマをすべて取り去ってしまうとは……。
人間の愚かさの証明である。
最も貴重な部分を捨ててしまうからである。
 七分づき米、または胚芽米を食べると、それだけで風邪をひかなくなってしまう。
見た目の悪さと口当たりの悪さだけで、精白して捨ててしまうことは何ともったいないことではないか。
健康を犠牲にして病気で苦しみ、自らの生命を縮めてまで精白米を食べるとはいったい、どういう考えなのだろうか。
玄米とまではいかなくとも、せめて七分づきか胚芽を食べることはできないのだろうか。
 白砂糖 − 甘い麻薬
 白砂糖は炭水化物である。
ところが、炭水化物には二種類ある。高分子炭化物と低分子炭化物である。
 高分子炭化物とは澱粉類で、体内に入るとブドウ糖に変わる。
これは無害であり、糖尿病とは全く関係ないのだ。
正食では糖尿病患者に玄米を食べさせるが、
血糖値はグングン下がってゆく。
 糖尿病の原因は低分子炭化物−蔗糖や果糖である。
白砂糖は、純度九九.五%の蔗糖である。
その化学構造は、麻薬の王様であるヘロインとよく似ている。
 ヘロインの毒は即効性があるので麻薬に指定されて厳重な監視下におかれるが、
蔗糖の毒性は遅効性なので、白砂糖として市販されている。
だから、その危険性はヘロインより大きいといえるのである。
 骨が軟らかくなる。虫歯になるなどは序の口、
恐ろしいのは脳を直撃されることである。
精神分裂症、偏執病、緊張病、早発性痴呆、神経症、精神病、精神神経症、
慢性じんま疹、心身症、神経性皮膚炎、発作性頻樽症など脳に関連した病気は多い。
 その他、全身的に数えきれない病気や症状を起こしている。
ガン、肺結核、糖尿病、高血圧、低血圧、副腎皮質機能低下、
アルコール処理不能症、アレルギー、壊血病から、集中力欠除、学業不成績、非行、登校拒否、視力低下、
白内障、関節痛、痔などなど。
 その他、あなたが見かける多くの病気や体調不良、それは、こむら返りから乗り物酔いと、
とどまるところを知らないのである。
それは、体調自体が崩れてしまうからなのである。
 それらのことは、塩″と表裏一体の関係にあるのだ。
 その恐ろしい砂糖の消費量は増加するばかりである。
砂糖の持つ習慣性−麻薬性によって、一人当たりの消費が多くなってゆくのである。
 こうして、文明国の人々の病気は増え、早死にが多くなり、出生人口は減少してゆく、
その行く先は衰亡なのである。
 肉
 白砂糖と肉は、食毒の最大のものである。
 肉に含まれる老廃物と、肉の腐敗から発生する毒は、血液を汚してしまう。
 これらの食毒は、性腺を刺激して、異常な性的興奮を起こし、青少年の非行の原因の一つとなる。
肉食から生まれる神経ホルモンは交感神経を高ぶらせてイライラ、焦燥感が強くなり、激昂しやすくなる。
 また、血液の汚れは排泄障害を招いて腎臓の機能が低下し、体内の老廃物が増加する。
それが神経の疲れをまねき、精神活動が低下して判断力が鈍る。
 そのために、赤軍派の集団リンチ、子殺し、親殺し、毒入りコーラ事件、放火魔、
そして、いじめ殺人、学園騒動、家庭内暴力など、凶悪犯罪が続出してくる。
 人間だけでなく、飼い犬に肉を多く食べさせると人噛み犬≠ノなってゆく。
飼い犬には植物性の食物を食べさせたら、たちまちおとなしい犬になってしまう。
 現在、世界中で戦争、紛争、内乱などが絶えず発生し、
何の罪もない市民や難民などが情け容赦なく惨殺されている。
これらと肉食は無縁ではないのである。
 そして、最後に一つ忘れてならないことがある。
それはガン″である。
ガン≠フ原因は、汚れた血液である。
 血液が汚れすぎると自家中毒を起こしてしまう。
そこで自然治癒力は、この汚れを一カ所に集めて血液をきれいにする。
これがガン″である。
これは、正食研究者の一致した見解である。
その実証は、肉食しない人は決してガン≠ノかからないからである。
 肉食は人によって食べる量に差がある。
この肉毒がガンになるのだから、ガン≠ヘ細胞分裂の法則に絶対合わずに、
それぞれ勝手に大きくなってゆくように思われるのである。
 また転移という現象が起こるのはガン″だけである。
これも汚れの塊だということで説明がつくではないか。
ガン″の原料は血液中の汚れだからである。
 だから、正食のガン〃に対する食箋は(ガン以外でもすべて)血液浄化食である。
 以上述べたように、肉食(魚も同様)は多くの人々が考えているような健康食ではなく、
人間の肉体も精神も共にダメにする不健康食であり、
多くの人の病気からガンまでつくるという危険食であることを知らなければならないのである。

だから、肉体と精神を極限まで必要とする「Flレーサー」はレースの二日前から肉食を絶つのである。
肉毒は体力と判断力を奪うからである。
 以上述べたことをまとめて見ると、肉食はスタミナを強くするものではなくて、
逆にスタミナを奪うものだ。
同時に体力は衰えてゆくということである。
 スタミナが衰えてゆくのと反対に凶暴性は強くなり、
残虐なことを平然として行うようになってゆく、という恐ろしい食物なのである。
 だから、正食では、白砂糖とともに、絶対禁忌食となっているのである。
 牛 乳
「牛乳は理想的な食物である」ということが、よく言われるが、
牛は人間の乳児のために乳をつくるのではない。
自分が生んだ子牛のために乱をつくつているのだ。
 当然のこととして、牛乳は子牛の生理に合うのであり、
人間の生理には合わないのである。
 だから、人間が飲むと様々な不都合が生まれるのである。
 牛は短命なので、早く成牛となって子孫を生まなければならない。
つまり早熟である。
だから牛乳には成長促進ホルモンを含んでいる。
そのために、牛乳を飲み続けた人は早熟になってしまう。

 戦前の日本人の初潮は平均十六歳であったが、現在は十二歳にまで下がってしまった。
早熟ということは短命だということである。
 ますます牛乳に親しんでゆく日本人は、ますます短命になってゆくのである。
「牛乳はカルシウムの宝庫」といわれているが、
牛の生理に合った牛乳は、人間の生理には合わないどころか、大害をもたらしている。
それは、人間の骨を弱くするのである。
一般の評価とは全く逆なのである。
 それは、骨粗鬆症が、多くの人々の歯に表れている。
私が二年前に行った歯の治療の際であった。
最近の「インプラント」といって、骨に穴を開けてこれに歯根を植え込み、この歯根に義歯をはめるのである。
 最終段階で院長先生が総合検査をしてくださるのだが、その際の院長先生の言は次のようなものだった。
「最近の日本人の九十九%は骨粗鬆症ですよ。一倉さんの歯は骨粗鬆になっておらず、
しつかりした健康な歯で、私のところでは一倉さんが初めてですよ」と。
 もう一つは、老人の大腿骨に粗鬆症が多くなってきているという。
 骨組鞍症は、カルシウム不足ではなくて牛乳によるカルシウム過多が原因なのである。
 これを発見したのは、神戸のある獣医だが、競走馬の骨を丈夫にするためにカルシウムを注射するようになってから、
骨折で廃馬が多くなった。
 その原因は、カルシウム過多だという。
 牛体というものは、ある特定の成分が多くなると、必ず何らかの障害が発生するのだ。
「ジャガ芋はカリウムの宝庫だからといって、ジャガ芋をとりすぎたら、カリウム過多で心臓障害を起こしてしまう」 のである。
 カルシウム過多で血液の組成が崩れてしまうと様々な全身的障害を起こすのだ。
特に鉱物性カルシウムはいけない。
 人体は、カルシウム過多を調整するために、
副甲状腺の上皮小体という器官に命じてカルシウムの摂取を止めるホルモンを出し、
一方、甲状腺C細胞に命じてカルシウム排泄ホルモンを分泌させて、血中カルシウムを排泄させる。
 過剰なカルシウムをとり続けると、上皮小体はホルモンを出し続ける。
このために、人体はついにカルシウム摂取能力を失ってしまう。
一方、甲状腺C細胞は強力なので血中カルシウムを排泄し続ける。
そのために血中カルシウムは不足してしまう。
 スワ一大事。不足するカルシウムを補充しなければならない。
そこで仕方がないので骨のカルシウムを摂取することになる。
そのために骨はスポンジ状になってもろくなる。ちょっとムリをすると骨折を起こしてしまうのである。
 いくら身体にいいからといって、ある限度を超せば吾がでるのである。以上
がこの現象を発見した神戸の獣医さんの説である。
 牛乳中の乳糖を消化する酵素は、日本人の場合成人はこれを持っていない。
そのために、乳糖は未消化のまま吸収されてゆく。
血中に入った未消化乳糖は、アレルギー因子となって、風邪、花粉症、アトピー性皮膚炎などを引き起こす。
 牛乳をたくさん飲んでいる人が風邪をひきやすいのがこのためである。軽い
花粉症アトピー性皮膚炎は、牛乳をやめただけで治った人を筆者は何人も知っている。
 西欧人は肉食が多いので繊維質が少ないために便秘を起こす。
そこで牛乳中の緩下剤をとって便通をつける。
日本人は牛乳を飲むと下痢をする人があるのはそのためである。
 日本人は食事の中で十分な繊維質をとっているので、牛乳の力を借りる必要はないのである。

日本人にとって牛乳は害であって益なき食品なのである。理想の食品などではないのである。 

 酢はアルカリ性だと思っておられる人が多いが、冗談じゃない。
酢酸という強酸である。
疲れずどころか、酢を常用していたら、疲れやすい身体になってしまう。
 筆者の友人で心臓の悪い方がいる。酢はスタミナがつくということを聞いて、
一口飲んだ途端に、心臓がギユツときて、「死ぬかと思った」 という。
 夏は 「酢のもの」を食べるのは、オーバーヒートした身体を冷やすためだ。
だから夏以外には、あまり食べないのだ。
 筋肉の病気を持っている人は、酢が好きな人が多いが、これを食べていたら、ますます筋肉を痛めてしまうのである。
だからスポーツ人には、酢は大害なのである。
 酢をとると、肩こりがスッと治るのは、酢は筋肉を緩めるので血行がよくなるためであり、
顔が桜色になって健康人のように見えるのは、皮膚の毛細管が緩んで血行がよくなるためである。
 以上の二つの症状は、アルコールを飲んだ時と同じなのである。健康になったわけではないのだ。
化学調味料
中華料理シンドローム≠ニいうのがある。
 中華料理に化学調味料がゴソッと使われるために、こう呼ばれる。
中華料理を食べたあとに胸、首、頼などに、締めつけられるような感じがするという即効性?は、もう麻薬の仲間である。
その麻薬性とは、「味の素を食べると頭がよくなる」− ある医学博士が書いた『頭脳』という本の中の記事の一節である。
 これを見たある母親が、味の素をせっせととった。
頭のよい子を生みたいからである。そして、できた子は 精薄児≠セった。
 まだ味の素が足りないのかもしれないと、今度はオブラートで包んで大量にとった。
そして、できた子は白痴″だったのである。純度の高いものは、危険なものが多い。
 昔、食塩注射というのがあった。純粋な食塩を蒸留水に溶かしたものだったが、
副作用が多く、そのために、塩化カルシウム、塩化カリウムなど少量を加えてできたものがリンゲル注射液で、これで副作用はなくなった。
 未熟児は初め酸素カプセルの中で育てたが、網膜が溶けて盲目になってしまう。
未熟児網膜症といって、大きな裁判沙汰になったことがある。空気を混入
するようになってから、この事故はなくなった。
 純粋な物質は必ず人体に害を及ぼすのである。
 食卓塩
 イオン交換法によってつくられる純度の高い塩が、食卓塩と称して食卓にのせられる。
 食卓塩をとると、血圧がみるみる上がってゆく。
純粋なものは、それが何であれ、人体には必ず害を及ぼす。
純粋なものは、もはや食物ではなくて、化学薬品なのである。
人間は先に述べたように、自然界にないものは、それに対応する能力を持っていないからである。
 自然塩は、海水中に溶けている様々な成分のほとんどすべてを持っていて、
海から生まれた生物は、これらの微量成分を使って、人体をつくりあげているのだ。
その大切な微量成分を、食卓塩は持っていないのである。
 しじみを、食卓塩を溶かした水中に入れておくと、いつまでたっても殻を明けないが、
自然塩を溶かした水に入れると、さかんに汐を吹く。
しじみにとっても食卓塩は有害なものであることが分かる。
 なぜこんな毒物をつくつたかというと、昔ながらの塩田法による製塩は、
コストが高く、政府はイオン交換法によるコストの安い塩に切り替えるという愚行を犯してしまったのである。
 工業塩なら安価なほどよいのだが、人間が必要とする塩は食物なのである。
このことが分からない政府の役人は、民間の猛烈な反対を押しきって、
一九七一年(昭和四十六年) に塩業近代化臨時措置法をつくつて国会を通過させてしまったのである。
 それは、同時に、海水製塩を禁止するというとんでもない過ちを犯してしまった。
 イオン交換法による塩を食用としている回は、世界中に日本だけなのだ。
 それが日本人の健康を大きく損ねているのである。
 それを、自然食関係者をはじめ、食品加工業者(イオン交換法による塩では、食物に本当の味が出ない)などの反対もあり、
民間の要望を全面的に無視することもできず、
一九八五年(昭和六十年) に塩専売法の一部が改正されて、
自然塩の輸入や自然製塩などが可能になり、何とか自然塩にありつけるようになったのである。
「やれやれ、よかった」というところである
食物のことは何も知らない文明人

 いままで要注意食について述べてきたが、食養は、個々の食物について要注意事項を守っていればいいのではない。
 栄養やカロリーなどのことだけではない。
 食物と人体との間に重要な問題があるのだ。
 その間題は、従来の栄養学では全く知らない自然の食律である。
 それを知らないために、戦後急速に多くなった異国の食事によって、
日本人の健康は大幅に損なわれ、病人が急激に増加したが、それがどんな理由によるのかに全く気がついていない。
 このまま進めば日本国の衰亡というゆゆしい状態を招来してしまうのである。
いじめ殺人や暴走族などは、ほんのハシリにしかすぎないのである。
 事態はジリジリと悪化し続けている。これに対しては、西欧医学も栄養学も全く無力なのだ。
 それだけではない。その無知は、さらに恐ろしい誤りを犯してしまった。
そのために、事態はさらに悪化しっつある。
 その誤りとは「減塩指導」である。そのために、日本人の健康は急激に悪化しているにもかかわらず、
一部の人々を除いては、全く気がついていないのである。そこに、この間題の本当の恐ろしさがあるのだ。
 塩こそ生命の源

 塩不足は非常に気づきにくい。そのわけは、あまりにも広範に人体のすべてに対して、
ジリジリと一文字通り全身の細胞の一つひとつにまで塩不足の害が及んでいるために、
それが塩不足によるものだと気がつかず、別の病気によるものだと思い込まれてしまっているからである。
 人体のすべての臓器、すべての部位に、塩不足の害が及んでいるのである。
人間の生命活動のすべては塩≠ってのことなのである。
 人間の生命も生理も、塩あってのことであって、塩がなければ生命活動それ自体がないのである。
 塩は文字通り、「生命の源」なのである。
 われわれは、塩に関する正しい知識を持たなければならない。
塩に関するすべてではなくとも最小限の知識でいいから持たなければならない。
塩に感謝し、塩をつくつた「神」に感謝しなければならないのである。
 それが何であるかを次章で述べることとする。